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介護職員初任者研修や実務者研修の資格 履歴書への書き方

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介護職員初任者研修の履歴書への正式な書き方は「介護職員初任者研修課程修了」であり、実務者研修の場合は、「介護福祉士実務者研修課程修了」と書きます。なお、初任者研修と同等と言われる旧ホームヘルパー2級の場合の正式名称は、「訪問介護員2級養成研修課程終了」と全くの別名表記となっています。この記事では、その背景と事情について述べています。

初任者研修(旧ホームヘルパー2級)と実務者研修は研修なのに資格?

介護の職場に関して「初任者研修」や「実務者研修」という名称を多々見受けます。研修という名称でありながら、受講によって資格が得られるようです。しかし、研修はあくまで研修で、研鑽の成果を発揮して試験に合格してこそ「資格が得られる」というのが一般の通念ではないかと思うのですが・・。実際はどうなのでしょう。

かつて、ホームヘルパー2級のための講座が新聞や各種メディアでアピールされた時期がありました。その後、介護に関連する制度が変わり「初任者研修はホームヘルパー2級と同等の資格」であるという情報が流れるようになりました。

やがて、「初任者研修」と「実務者研修」の2つの研修について、講座受講の宣伝が勢いを増し、これを受講する人の需要も急速に拡大。人気のある「研修」となって現在に至ります(2017年4月現在)。

ホームヘルパー2級と聞くと「簿記の2級」などのように「資格」であることが判りますが、人気の「初任者研修」と「実務者研修」というのは単なる講座なのか、資格取得のステップなのか?資格であるなら、履歴書などにどのように書けるのか?などの疑問が残ります。

初任者研修の受講講座に関する紹介記事のタイトル。そこに多く見受けるのが「初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」というもの。既に「ホームヘルパー2級」を取得している人が多く存在する中で、新たな制度による初任者研修について、その位置付けが一目でわかるようにとの表記です。しかし、「旧・・・」と書かれると、ホームヘルパー2級が無くなった?(無効になった?)と一瞬ドキッとしそうですが、ホームヘルパー2級は資格として立派に生きています(詳細後述)。

本稿では、これらの問題について、以下、できるだけ簡潔にまとめています。

初任者研修の受講と資格 履歴書に書ける正式名称は?

初任者研修の正式名称は「介護職員初任者研修」です。

この研修は、介護職の入り口として位置づけられており、介護施設や事業所では訪問介護員の養成を目的とする研修となっています。初任者研修は有料で130時間の講座を受講し、全ての講義を修了すれば、【「初任者研修を終えた」という資格】が与えられます。受講方法等はここでは割愛します。

初任者研修を終えた資格の正式名称は【介護職員初任者研修課程修了】であり、履歴書には堂々とこれを記入することになります。

実務経験は全く不要で、とにかく受講を終えれば与えられる資格。それが初任者研修というものです。

ホームヘルパー2級と初任者研修

初任者研修を語る上で触れないわけにはいかない資格が「ホームヘルパー2級」です。

ホームヘルパー2級の資格制度は介護職員基礎研修と共に、2013年3月をもって廃止されました。これらが一本化されて、同年4月から「初任者研修」の制度がスタートしています。

しかし、多くのホームヘルパー2級資格保有者は、その後も「初任者研修」資格保有者と同等の扱いであるので、改めて初任者研修を受講する必要はありません(大丈夫です)。

但し、旧ホームヘルパー2級資格保有者が公的に資格を表明する場合の「書き方:表記」は、【訪問介護員2級養成研修課程修了】となります。履歴書には堂々とこれを記入することになります。

初任者研修と旧ホームヘルパー2級は「同等の扱い」ですが、「資格」としては別物なのです。

と公的に表明、履歴書等に記載、ということになります。

本稿で不安な方は、以下サイトでもご確認下さい。

ホームヘルパー2級を履歴書に書く時の正式名称は?

介護職員初任者研修を取得した人の履歴書の書き方

実務者研修の受講と資格 履歴書に書ける正式名称は?

実務者研修は、初任者研修と共に、受講修了をもって「資格」となるもので、こちらの場合は「現任者のスキルアップ」の為の研修と位置づけられています。

初任者研修と同様に、2013年から介護職員基礎研修及びホームへルパー1級が「実務者研修」へ統一され、2017年からは3年以上の実務経験に加えて、「実務者研修の修了」が【介護福祉士試験受験の必須条件】になることから、現状、さらなる人気の「資格・研修」です。実務者研修は有料で450時間の講座を受講し、全ての講義を修了すれば、【「実務者研修を終えた」という資格】が与えられます。受講方法等はここでは割愛します。

実務者研修の正式名称は「介護福祉士実務者研修」となります。また、「介護職員実務者研修」・「介護実務者研修」でも公的に通用します。

実務者研修を終えた資格の正式名称は【介護福祉士実務者研修課程修了】であり、履歴書には堂々とこれを記入することになります(「介護職員実務者研修課程修了」・「介護実務者研修課程修了」でも可)。

実務者研修の資格としての位置づけ

介護福祉士実務者研修課程修了」という資格取得そのものには「実務経験は全く不要」です。受講を終えれば与えられる資格という点では初任者研修と同じと言えます。

但し、介護福祉士試験受験の為には、実務者研修の資格と併せて3年以上の実務経験が不可欠です。このことが示すように、実務者研修は「介護福祉士」への経過資格として捉えられる向きもありますが、介護の現場・経営上は、大変に重要な資格です。

介護事業所では法の規制で、「サービス提供責任者」の存在が不可欠とされます。サービス提供責任者には、3年以上の経験があれば「初任者研修」保持者がなることも可能なのですが、この場合、介護事業所の得る報酬がカット(減算)されるというルールが実施されるようになりました。これは大きな問題であり、【介護福祉士実務者研修課程修了】が希求されているという状況にあります。

以上、初任者研修も実務者研修も受講を修了することで得られる「○○過程修了」という名の立派な資格であり、履歴書に堂々と記載して問題ありません。