交通安全宣言とは交通安全への呼びかけです。交通安全への意識と行動がどうあるべきかを明確にして、交通事故・無事故の決意表明をし、自らが自発的に『私の交通安全宣言』を宣誓書として表明することです。
交通安全宣言の主軸となるのは安全運転宣言です。それは、安全運転に努める決意であり安全運転へのメッセージでもあります。
文末の参考情報では、交通安全宣言の優秀な例文も紹介しており、安全運転宣言の標語や交通安全活動のネタ・事例としても活用頂けます。何はともあれ、安全運転という目的達成の為には、無事故無違反の目標を明確にすることが重要です。
折りしも、統一地方選挙2019後半戦の渦中にあって、この時期、多くの選挙カーが街頭をにぎわしています。安全運転にはくれぐれも留意したいものです。
交通安全宣言は勇気の発露
旧陸軍・自動車部隊の運転の達人に至言があります。自動車運転の極意とは『前を向いて運転すること』、だそうであります。
運転中、前を向くということは、進行方向に対して注意をし続けるということであり、身も心も、そのことに集中するということです。
ところが、運転席という、ともすれば「プライベートな空間」の中にあって、「運転中」という社会との深い関わりの中にあるということを【最優先】できなくなってしまうケースがしばしば発生するのです。
この社会的責任を忘却してしまう【意識の持ち方】や【心のあり方】に対し、これに『挑戦する心』から『交通安全宣言』は生まれます。
社会の中で秩序を守ろうとすると、その行動への勇気が必要であるとも言えます。従って、交通安全宣言は勇気の発露であるとも言えましょう。
【関連するページ】⇒ 安全運転宣言 例文
交通安全宣言の例文の題材
挑戦すべき対象となる「公私混同」の例は以下のようなことであり、具体的に「そのようなことはしません!」とするのが【交通安全宣言の例文】となるでしょう。
- 交通ルールを守らない
- 無駄にスピードを出す
- 無駄な追い越しをする
- 急ブレーキをかける
- 急発進をする
- 黄色信号で突っ込む
- 飲酒して運転をする
- 運転中に携帯電話を使う
- シートベルトを着用しない
- 安全確認をしない
- 時間にゆとり無く運転する
- 人と車に優しくしない
- 譲り合いの気持ちを大切にしない
以上の中で根本となるのは、自分以外の相手を意識することから始まる『譲り合いの気持ち』です。譲り合いは「思いやり」からと言われますが、これは、別の言い方をすると、「小さな自分」の殻(カラ)を破る『勇気』ではないでしょうか。
「小さな自分」とは、我を通そうとする「わがままな自分」です。わがままな自分の行いで重大な交通事故となり、事故の相手に取り返しのつかない損害を与え、また、自らも罪を負った時に、「小さな自分」に気付いても、もう手遅れなのです。
いつも心に安全運転宣言を抱ける、勇者でありたいと思います。
交通安全宣言の例文【参考情報】
交通安全宣言の優秀な例文を参照出来るサイトの紹介をしています。
交通安全宣言文(私の安全運転に関する決意)
長崎県では、県民の心からの願いとして、交通事故のない安全で住みよい郷土づくりを掲げ、新たな決意の下で、『私の安全運転に関する決意|交通安全の呼びかけ(宣言文)』を掲げています。その交通安全宣言文とは以下のとおり(引用)です。
- 人命尊重の理念のもと、交通ルールを守り、常に思いやりと ゆずり合い の心を持った安全運転と正しい歩行の励行
- 交通安全の輪を広げ、子供、高齢者、障害者等交通弱者の保護
- 脇見・ぼんやり運転の防止
- 地域社会からの飲酒運転の根絶と違法・迷惑駐車の追放
- 後部座席を含めた全ての座席のシートベルト・チャイルドシートの正しい着用及び反射材用品の活用
- 夕暮れ時における早め点灯及び雨天・曇天時の点灯の励行
- 走行中の携帯電話使用の禁止
なお、下記の『都道府県別の道路交通事故発生状況(ワーストランキング)』によると、長崎県は、47都道府県中で27位となっています。
都道府県別の道路交通事故発生状況(ワーストランキング)
平成26年(2014年)における、都道府県別の道路交通事故発生状況を示したデータから、都道府県、事故発生件数、事故発生率、車の保有台数についてのみ抽出し、『事故発生件数』の多い順に並び替えをした一覧表は以下のとおりです。
平成26年 都道府県別道路交通事故発生件数(発生件数が多い順)の一覧表
都道府県 | 事故発生件数 | 事故発生率 (%) |
車保有台数 |
---|---|---|---|
愛知 | 46,131 | 0.9 | 5,148,520 |
大阪 | 42,729 | 1.14 | 3,735,142 |
福岡 | 41,168 | 1.24 | 3,329,884 |
東京 | 37,184 | 0.84 | 4,413,425 |
静岡 | 33,499 | 1.17 | 2,865,576 |
埼玉 | 30,821 | 0.76 | 4,047,979 |
神奈川 | 30,434 | 0.76 | 3,991,848 |
兵庫 | 30,118 | 1 | 3,014,558 |
千葉 | 19,705 | 0.55 | 3,583,929 |
群馬 | 16,316 | 0.92 | 1,783,166 |
茨城 | 12,534 | 0.49 | 2,569,276 |
広島 | 12,479 | 0.66 | 1,886,485 |
北海道 | 12,274 | 0.33 | 3,733,663 |
岡山 | 12,271 | 0.81 | 1,524,283 |
京都 | 10,185 | 0.76 | 1,339,203 |
宮崎 | 9,759 | 1.04 | 942,085 |
長野 | 9,283 | 0.49 | 1,897,001 |
宮城 | 9,142 | 0.54 | 1,684,287 |
香川 | 8,942 | 1.14 | 781,265 |
佐賀 | 8,870 | 1.32 | 673,268 |
鹿児島 | 8,425 | 0.62 | 1,348,753 |
岐阜 | 8,250 | 0.49 | 1,678,642 |
三重 | 8,100 | 0.54 | 1,504,969 |
福島 | 7,710 | 0.47 | 1,651,853 |
熊本 | 7,584 | 0.56 | 1,362,800 |
滋賀 | 6,598 | 0.65 | 1,020,080 |
長崎 | 6,465 | 0.68 | 948,197 |
山形 | 6,426 | 0.69 | 935,979 |
栃木 | 6,413 | 0.38 | 1,709,222 |
新潟 | 6,317 | 0.34 | 1,845,728 |
山口 | 6,268 | 0.58 | 1,074,829 |
沖縄 | 6,242 | 0.58 | 1,083,369 |
奈良 | 5,868 | 0.7 | 833,021 |
愛媛 | 5,745 | 0.57 | 1,016,489 |
大分 | 5,161 | 0.56 | 917,762 |
山梨 | 4,514 | 0.6 | 752,502 |
富山 | 4,379 | 0.49 | 898,820 |
徳島 | 4,372 | 0.7 | 621,602 |
青森 | 4,133 | 0.41 | 1,006,536 |
和歌山 | 4,115 | 0.55 | 754,425 |
石川 | 4,074 | 0.45 | 898,014 |
岩手 | 2,712 | 0.26 | 1,026,198 |
高知 | 2,690 | 0.48 | 562,733 |
福井 | 2,416 | 0.37 | 661,429 |
秋田 | 2,270 | 0.28 | 822,210 |
島根 | 1,583 | 0.29 | 553,002 |
鳥取 | 1,168 | 0.25 | 464,796 |
交通安全宣言|安全運転宣誓書(私の安全運転に関する決意)
広交観光では、安全運転の『宣誓書』と題して、安全運転の基本5則を表明しています。そして、これを自覚して、社員の総力で、そのための諸対策を結集し強力に推進していくことを決意するとしています。宣誓書の文末は乗務員の署名欄となっており、従業員の方々への啓発ともなっているようです。
安全運転の基本5則とは以下のとおりです(引用)。
- 安全速度・交通ルールを必ず守る
- 交差点の手前で減速し、また一旦停止する
- 交差点では必ず安全を確認し、譲り合いの気持ちで運転する
- お客様のシートベルト着用の声掛けをする
- 一時停止で横断歩行者・二輪車の安全を守る
我が家の交通安全宣言|交通安全作文コンクール優秀作品集(中学生の部)
内閣府では、交通安全普及啓発事業の一環として、交通安全ファミリー作文コンクールを実施しています。この事業の主旨は、『「我が家の交通安全」をテーマにして各家庭において交通安全に関する話し合いを進め、国民一人一人の交通安全意識の高揚を図り、交通ルールの遵守と正しい交通安全マナーの実践の確保に資することを目的として、各家庭等において交通安全について話し合う「交通安全家族会議」の普及を図るとともに、その良い実践例を募るために行っています(引用)』とのこと。
ここで、我が家の交通安全宣言と題して、平成20年度の交通安全ファミリー作文コンクールで優秀作品に選ばれた、中学生の部の作品が公表されています。あまりに身近な交通事故ですが、交通事故に直面した本人並びに家族や友人の不幸はあまりにも悲惨であることを思い知らされる内容です。戦争の語り部と同じく、悲惨の二字を無くす為にも非常に大切な事業であると思います。