2018年現在、「4月29の『昭和の日』」と「5月4日の『みどりの日』」は、ゴールデンウィークを構成してくれているありがたい祝日です。しかし、現状に落ち着くまでには種々の経緯がありました。
以下の記事では、『昭和の日』と『みどりの日』の意義を交え、両祝日が制定されるまでの経緯をわかりやすくまとめています。また、併せて、2018年(平成30年)の『ゴールデンウィークのカレンダーを掲示しています。
旧天皇誕生日が「みどりの日」になった経緯
天皇の誕生日は法定の祝日です。第二次世界大戦の戦前と戦中は、この天皇の誕生日を「天長節」と称し、戦後は『天皇誕生日』と称するようになりました。
昭和天皇の誕生日は4月29日なので、『4月29日』は法定の祝日となりました。
昭和64年(1989年)に昭和天皇が崩御(ほうぎょ:死亡)し、次の平成天皇が即位すると、平成天皇の誕生日は12月23日であったので、天皇誕生日という法定の祝日は『12月23日』に変更となりました。
この天皇誕生日の変更によって、旧天皇誕生日の「4月29日」は法定の祝日ではなくなることになりました。
しかし、ゴールデンウイークの一角をなす祝日を廃止することによる国民生活への影響が懸念されたため、「4月29日」を『みどりの日』という名称の法定の祝日として残すことになりました。
「みどりの日」とは、『生物学者であり自然を愛した昭和天皇をしのぶ日』であり、みどりの日という名称は、昭和天皇にちなんだものとなっています。
「昭和の日」が生まれ「みどりの日」を「国民の休日」の日に移動
1986年のことです。5月3日の憲法記念日と5月5日の子供の日に挟まれた5月4日を祝日にすれば3連休が実現して国民が喜ぶ、との考えから、5月4日が『国民の休日』という名称の法定の祝日になりました。
昭和天皇の崩御により、4月29日が「みどりの日」に変更された後のことです。『激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを致す』と言う意味合いから、「みどりの日」ではなく、「昭和の日」としてはどうかという意見が高まり、2007年に、法定祝日の4月29日は『昭和の日』という名称に変更されました。
これによって、「みどりの日」が消失してしまう事態となりましたが、上述の「5月4日の『国民の休日』」の名称が「今ひとつ」であった背景から、この5月4日を『みどりの日』と称することになりました。
これで、『国民の休日』は消失しました。
以上の経緯から、2018年現在、4月29の『昭和の日』と、5月4日の『みどりの日』は、ゴールデンウィークを構成する重要な祝日として存在しています。
2018年のゴールデンウィークのカレンダー
ゴールデンウィーク2018の休日カレンダーは以下のとおりとなります。
土日が休日の国民の方向けのカレンダーです。
4月28日(土)土曜日
4月29日(日)昭和の日(祝日)
4月30日(月)振替休日
5月1日(火)平日
5月2日(水)平日
5月3日(木)憲法記念日(祝日)
5月4日(金)みどりの日(祝日)
5月5日(土)こどもの日(祝日)
5月6日(日)日曜日